区分マンション投資とは?
区分マンション投資とは、1棟マンションの内の1部屋を購入して始める不動産投資法です。1部屋の購入となるため、金額が手頃であり、物件数が多く、流動性が高いことが特徴です。そんな区分マンション投資の実際について、今回は解説していきたいと思います。
区分マンションの価格と物件選定
区分マンションの価格の概要ですが、
単身物件:500万円~2000万円
ファミリー物件:800万円~3000万円ほどの価格になっていると思います。
区分マンションの利回りは、
単身物件:6~12%
ファミリー物件:5~11%ほどかと思います。
首都圏の3点ユニット物件ですと、
単身、価格800万円、利回り8%くらいが多い印象です。
新築の区分マンションですと単身物件でも2000万円ほどしますので、
利回りが5~6%となってしまいます。
このような新築物件に金利2%ほどで融資を受けて購入してしまうと、毎月の収支がマイナスとなってしまったり、元本返済がなかなか進まない状況となってしまいます。新築物件は入居が付けやすいので安心感はあるかと思いますが、実は初心者向けではなく、潤沢な資産をお持ちで現金買いできる方向けです。資金の無い初心者が融資を受けて買うべき物件ではありません。
一方で中古物件となると、価格が安くなり、利回りが高くなります。サラリーマン大家さんで一番多いのはこの「中古」ワンルームマンションの投資家だと思います。ファミリーマンションでも同様に中古となると価格は下がりますが、単身物件と比べると全体的な価格は高く、利回りは低下しますので、あまり人気はありません。ただし、既に入居中のファミリーマンションは物件によっては空室となった際に実需向けに高額で売却できるケースも多いため、面白い選択ではあります。ただし、いつ売却できるのか、いくらで実際は売れるのかについては運と市況によりけりな面は否めません。
区分マンション投資の実際
では実際に、単身用の中古区分マンションを買ったことを想定してみましょう。
パターン1(築浅)
物件価格:1000万円
利回り:7%
金利:2%
築年数:17年
融資期間:30年
自己資金:200万円
このような物件を買った時の収益状況/月は以下のイメージです。
家賃:5.8万円
管理費+修繕積立費:1.0万円
銀行返済:3.0万円
その他(税金、軽微な修繕費):0.3万円
→手残り:1.5万円です。
毎月1.5万円が手元に残り、30年後には築47年のマンションが1部屋手に入ります。最初に200万円を自己資金として使っており、毎月1.5万円の現金が手に入りますので約11年後には手元に投資した資金が貯まっているイメージです。
パターン2(築古)
物件価格:800万円
利回り:8.8%
金利:2%
築年数:27年
融資期間:20年
自己資金:160万円
このような物件を買った時の収益状況/月は以下のイメージです。
家賃:5.8万円
管理費+修繕積立費:1.3万円
銀行返済:3.2万円
その他(税金、軽微な修繕費):0.3万円
→手残り:1.0万円です。
毎月1.0万円が手元に残り、20年後には築47年のマンションが1部屋手に入ります。最初に160万円を自己資金として使っており、毎月1.0万円の現金が手に入りますので約13年後には手元に投資した資金が貯まっているイメージです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
中古ワンルームマンション投資は、好立地で入居付けが容易なマンションが低価格で入手できる立派な投資法です。しっかりと物件選定、シミュレーションしてから購入すれば大方予想通りの運営を行うことができると思います。しかしながら、得られる毎月の手取り額は1.0~1.5万円程度と僅かであり、区分マンションのみで将来的に脱サラをすることは恐らく困難です。サラリーマンとして副業をして毎月1~10万円ほどのお小遣いを目指す方には良い投資法だと思います。これらの実際を知ってから、購入物件を検討すると、真に自身が目指している不動産投資の在り方、実現したい未来と合致しているのかが見えてくるかと思います。本日は、区分マンション投資の実際について解説いたしました。